水のなかの色

あいまいなものについて、考えごと。

組み合わせ

ちぐはぐなものはあまり好みません。わかりやすくしっくりくる組み合わせが好きです。

給食でミネストローネが出たら、コッペパンと牛乳もないといけません。主食が違ったりなんかしたら、飲みこめません。牛乳は嫌いですが、しっくりくる組み合わせのためにならば甘んじて飲みこみます。

突拍子もないことばかりして、それでもしっくりくる人は限りなく魅力的です。丸ごと飲みこみたくなるほどです。だけど私はいきなり大きな声を出したくないし、ビビッドな色になったりしたくありません。お隣の人がびっくりしますし、私が一番びっくりするからです。私は自分のことを平和主義者だと納得していて、それで飲みこんでいるからいいのです。

私自身は今のところ周りの人みんなのことを好きで、どんな人とも関わりたいのですが、そう思わない人がいるのは知っています。そう思うのがしっくりこなくて、そう思わないのがしっくりくる人だっていると思うのです。

だから私はなるべくいろんな人になじみやすい色になりたいです。アイボリーがいいです。水色もピンクも茶色も紺色も素敵だから、それらのうちどれにでも似合うアイボリーになりたいです。

フルーツもクリームものっていないパンケーキみたいな感じになれたら一番です。

一人の時は水のなかみたいなところで考えごとをして、誰かが来たらがんばって水面から出てきます。

水を離れて、空気のなかでしゃべるのはいつも久しぶりだから声の出し方が少しわからなくて、小さいです。でもびっくりしないですんなり出会うほうがしっくりくるのでいいのです。

どうかこの春も、誰かが私と出会ってくれればと願います。

誰かと一緒に暮らしたくなる春には、パステルカラーのマシュマロがよく似合います。