水のなかの色

あいまいなものについて、考えごと。

クリーム色のギター

クリーム色のエレキギターを買いました。

まだアンプにはつないでいませんが、何度か弾いてみました。弦を押さえるのがうまくないのでメロディーもコードもまともに鳴りません。でも電車に乗ってるときに聞いたことがあるような音が出て楽しいです。

自分のギターをもつのは3回目で、高校生のときと大学生のときにそれぞれ中古のアコースティックギターを買ったことがあるのですが、どうしてもうまく弾けなくてかなしくなって手ばなしてしまいました。なのにギターが弾きたいと懲りずに思ってしまいます。

私は楽器も弾けないし絵もうまく描けません。というよりも絵を描くとか楽器を弾くとかいう以前の問題で手先が不器用すぎるような気もします。線を引こうとしてもぶれて直線が引けません。円を描いてもはじまりの点とおわりの点がつながらないし。ピアノはちゃんと手元を見ていても弾きたいところじゃないところに指がいってしまいます。

昔からグラスや花瓶もすぐ割ってしまって、大事なものほどすぐ割ってしまうから触れるのに勇気がいります。新しいものは壊れやすそうに見えてあまり触りたくないです。そのせいで物にあまりしっかりと触れてこなかったから不器用なままなのかな。

新しいギターも壊してしまいそうで怖々と触れるのは前回とも前々回とも変わりませんが、3回目になってようやくそんなに壊れる心配をせずひけるようになりました。これでやっと音の出し方を存分に探せるような気がします。

すぐに曲が弾けなくてもかなしくならずに今回は続けてみようと思います。クリーム色のかわいいギターです。部屋にあるだけでもうれしい今の気持ちを忘れたくないです。かなしいものにしたくない。

うまく音が出なくても丁寧に手入れして大事にあつかって、一音ずつ味わっていきたいです。思い通りの音が出せないなら、弦を押さえずにそのまま弾いたときに出るきれいな音を楽しんでもいいし。ひとつずつ音を鳴らせるようになっていきたいです。

そうやっていつか、このギターで好きな曲が弾けるようになりたいな。